2020/10/5 Takeda IBD 全国Webセミナー

潰瘍性大腸炎にエンタイビオをどう使うか -位置付けと長期予後-

JA北海道厚生連札幌厚生病院 副院長兼IBDセンター長 本谷 聡先生 講演

 

日本で非常に多くの炎症性腸疾患の患者さんを診ている本谷先生が潰瘍性大腸炎におけるエンタイビオの使用方法を解説してくれました。本谷先生のご意見ではエンタイビオの最適症例は ステロイド依存症、高齢者はB型肝炎などの併発疾患が多い方、副作用が心配な方です。当然ですが ステロイドが効かない、栄養状態が悪く貧血のある重い症例には効果が低く 中等症程度では 投与後1ヶ月半ですっかり良くなる方(寛解)60%、ちょっとでも良くなった方(有効)70%でした。特にイムラン併用中に再燃した方(ステロイド依存例)に効果があります。エンタイビオの最もよいところは安定した維持効果(継続して投与でき 投与中に再燃しない、副作用がでない)で投与後1年しても70%の患者さんが連続して使用できています。その後は投与中止になる方は少ないです。(レミケードは40% ヒュミラは30%ぐらいです)重症患者さんにはレミケードやエンタイビオを使用するほうがよいです。