クローン病とは

口から肛門までの消化管に潰瘍を起こす原因不明の慢性の病気です。病気は主に消化管おこりますが、他の部位にも病気がおこることもあります。10歳~30歳の若い世代に多く発症します。

クローン病の初期症状

  1. 便がゆるくなり大便の回数が増加して下痢になります。
  2. 排便時に腹痛をともないます。
  3. 何となく体がだるく38度くらいまでの微熱があります。
  4. 食事をすると下痢や腹痛がおこるので食事量が減って体重が減ってきます。
  5. 排便時や椅子に座った時にお尻が痛みます。(10代〜30代でこの症状が出ている場合はすぐにご相談ください)
  6. 肛門や肛門周囲が腫れて痛くて、膿が出たりします。

クローン病の検査方法

採血|便検査|大腸カメラ|CT|小腸カプセル内視鏡|造影剤をチューブより投与してレントゲン写真をとる(小腸造影検査)|他

石田消化器IBDクリニックでは、採血検査|便検査|胃カメラ|大腸カメラ|小腸カプセル内視鏡|腹部エコーの検査ができます。問診やこれらの検査結果を総合して、潰瘍性大腸炎やクローン病であるか判断します。

また内視鏡検査により腸の状況を把握して、最適な治療法を選びます。

クローン病の腸内

クローン病の治療方法

薬物|白血球除去療法|栄養療法|手術|他

代表的な飲み薬としてメサラジン製剤(ペンタサ、アサコールなど)、サラゾピリン、ステロイド(プレドニン)、免疫調節剤(アザニン、イムラン、プログラフ)があります。

  • ペンタサ、アサコールは他の治療薬に比べて副作用が少ないので基本の薬として飲みます。
  • プレドニン、アザニン、プログラフなどは副作用が比較的多いので、必要な場合のみ充分注意して使用します。
  • 生物学的製剤(レミケード、ヒュミラ)はステロイドや免疫調整剤に比べて副作用が少ないうえに良く効く治療法です。
  • 白血球除去療法は安全性で最も優れた、副作用の少ない治療法です。但し効果はステロイドや生物学的製剤に比べるとゆっくり発揮されてきます。

クローン病においては、栄養療法(エレンタール、ラコールなど)を一緒におこなうことがお薬の効果を高めます。これらの治療法を一人一人の病状や程度、社会的な状況(学生なのか、就職しているのか、妊娠希望なのかなど)に合わせて選んでいきます。

クローン病の手術と予後

クローン病は、進行すると腸に穴が開いておなかの中に膿がたまって、ひどい発熱や腹痛がおこることがあります。
腸が狭くなって便が出なくなったり、頻回に吐いたりするようになることがあります。また、肛門周囲が腫れて耐えれないような痛みがでることもあります。

このような状況になると手術で腸を切ったりお尻から膿を出したりして直さなければならなくなります。手術後に治療を怠ると、数年後にまた手術になります。

2002年以前までは、クローン病の患者さんは手術を受ける方が大多数でしたが、近年は、治療が非常に進化したので手術を受ける方は減ってきています。
また潰瘍性大腸炎と同様にクローン病の調子がよくても継続して治療をすることが必須ですが、そうすることにより、進学、就職、出産など、健康な方と同様な生活が送れるようになりました。

ただし症状によっては、難治のため手術を繰り返して食事ができなくなることがごく稀にあります。また、病気の治療が難航すると癌がでることもあります。

クローン病の治療費について

潰瘍性大腸炎の治療費は、医療保険が適用されます。
病状が中等症以上のかたは難病支援制度による公的な援助があり、これを利用すると所得に応じて月に一定額以上かからないようになっています。

クローン病の早期発見・治療のメリット

クローン病は初期に発見・治療をはじめた患者さんの多くは、投薬治療で、手術を受けられる方は少なくなります。

クローン病は、放置しておくと病気が進行します。
腸に狭い所ができる(狭窄)、お腹の中に膿がたまる(膿瘍)、腸と腸がくっつく(内瘻)、腸に穴があいて皮膚とくっつき皮膚から消化液や膿がでる(外瘻)などができてきます。
狭窄、膿、瘍、内瘻、外瘻などをクローン病の腸管合併症と呼びます。このような状態になると腹痛がひどく熱がでて食事もとれず体重が減ってきます。この段階ではお薬でなおすことができず手術で腸を切って直さなければなりません。

以前はクローン病、特に小腸のみに病気がある患者さんは早期発見が難しく、受診した時にはすでにクローン病が進行して、合併症を持った患者さんが多く見られました。そのためかってはクローン病は手術と縁が切れない病気でした。

当クリニックでは、小腸カプセル内視鏡の導入により、クローン病の早期発見が可能です。下痢や腹痛が続くときには、早めの受診をおすすめ致します。