2020/10/9 ヒュミラInternet Live Seminar

今だからおさらいするクローン病内科治療のドリル

東京女子医科大学 消化器内科 大森 鉄平先生

 

クローン病の検査で小腸カプセル内視鏡の第一人者である大森先生がクローン病の内科治療についてヒュミラを中心にまとめてくれました。クローン病は放置すると病気が進行してついには腸管の手術をしなければならなくなる病気です。70%以上の患者さんに小腸に潰瘍がありますがそのような状態でも腹痛下痢などの症状がない方もいます。喫煙はクローン病を悪くしますしレミケード、ヒュミラを効きにくくしますので吸っている患者さんはできるだけ禁煙しましょう。ペンタサは軽症の方に効果があり ステロイド、ゼンタコートは軽症~中等症の方に使用します。クローン病の治療目標は患者さんが入院せず、お腹の手術を受けなくすることですがこの点についてはレミケードとヒュミラの効果は同じです。レミケード、ヒュミラを投与中にだんだん効果が落ちてくることがあります(2次無効)このような時にはイムランを併用すると半数の方でまたレミケード、ヒュミラの効きがよくなります。また2次無効にならないようにレミケード、ヒュミラと最初からイムランを併用するときは1錠で十分です。ヒュミラは最初からイムランを併用する必要はありませんが女性や体重が重い方は併用したほうがよく効くようです。またヒュミラとイムランで治療を開始して その後ステロイドが中止になり CRPも正常値で 粘膜もすっかりよくなった状態が6か月以上続けば イムランを中止できます。