2020/11/19 Takeda IBD 全国Webセミナー

潰瘍性大腸炎におけるエンタイビオの位置付けを考える

佐賀医科大学内科学講座消化器内科 教授 江崎 幹宏先生 講演

 

佐賀大学の江崎先生が潰瘍性大腸炎におけるエンタイビオの使用方法を解説してくれました。抗TNFα抗体の中では治療効果はレミケードが一番で 皮下注製剤:ヒュミラ シンポニーは利便性 経済性 免疫原性などを考慮して患者さんの好みも充分取り入れて選択するとよいでしょう。プログラフは即効性がありますが2ヶ月までしか使用できません。薬剤同士を直接比較したデータはないので間接的に比較すると 外人のデータですがステロイド難治例に 治療効果では最初に使用すべき薬剤はレミケード エンタイビオ 抗TNFα抗体が効かなくなってきたときはステラーラ ゼルヤンツです。安全性はステラーラ エンタイビオが高いです。エンタイビオは高度の活動性 CRP バイオマーカーが高値などの重症者の寛解導入、関節痛 皮膚病変がある患者さんには不向きです。腸管外合併症がなく 感染が心配な高齢者 長期に投与が必要な若年者などが好適症例です。また多くの生物学的製剤は使用中は皮下注の生ワクチンは原則として接種できませんがエンタイビオはその接種が可能です。但し経口ワクチンは服用しても効果がないようです。