2020/9/10 ゼルヤンツ潰瘍性大腸炎適正使用Web講演会

2020/9/11  ゼルヤンツ 潰瘍性大腸炎Web講演会

 

中等症から重症の潰瘍性大腸炎に使用される経口剤のゼルヤンツの講演が2日連続で催されたので内容をまとめてみます。治験の成績では投与してから2ヶ月ぐらいで効果が充分でてきますが1ヶ月目にすっかり良くなった症例がその後もよく効きます。また2ヶ月で効果がなくても4ヶ月まで投与続けるとだんだん良くなる方もいます。最初は1日4錠飲みますが良くなれば2錠に減らせます。お薬を減らしたり 中止した後再び悪くなった時にまた服用再開できます。最初に抗TNFα抗体製剤(レミケード ヒュミラ シンポニー)の効果がなくなった患者さんにも充分効果があります。飲み薬ですが割と早く効果がでます。副作用は帯状疱疹が多く まれですが肺や足の血栓があります。ゼルヤンツの最適な患者さんは若い男性患者さんです。飲み薬ですので利便性が高く 遠方で頻回の受診が困難な方 仕事や家事が多忙で点滴などの時間確保が難しい方 点滴のし辛い方などによいでしょう。帯状疱疹が多いので高齢者には不向きです。 採血で血球成分が少ない方(Hb<8, 好中球<500,リンパ球<500)と妊婦さんには投与できません。

ゼルヤンツの優れているところは 経口剤で用量調節が可能で 再燃時にすぐに治療開始できる点です。