2020/9/14 Takeda IBD Online Round Table Meeting

タニア クーバッハー先生講演

Real world experience of IBD treatment with Vedolizumab

ドイツのクーバッハー先生がエンタイビオを使用したクローン病 潰瘍性大腸炎の治療の講演をしてくれました。先生は1300人ものIBD患者を診療しておりエンタイビオの経験も500例!もあるそうです。先生の豊富な臨床経験より印象に残った内容を記します。潰瘍性大腸炎は50%ぐらいの患者さんが慢性に経過し 40歳以下で発症し 内視鏡で深い潰瘍があり 感染を伴っている患者さんが難治例になりやすいため早期に生物学的製剤を導入するそうです。ステロイド、イムラン、ロイケリンは副作用が多いのでステロイドは生涯1度しか使用しない、クローン病にはイムラン ロイケリンは使用していないそうです。検査(炎症マーカー エコーなど)を積極的に行い患者さんの訴えをよく効いて治療を適切に必要な時は変更していくことが大切です。エンタイビオの使用方法としては開始から3,4か月まで継続して何か一つでも良くなった点(データ 患者さんの症状、訴えなど)があればさらに継続するとだんだん効果がでてきます。クローン病では痔瘻のある方は抗TNF-α抗体(レミケード)、関節や皮膚に症状のある方はステラーラを最初に使用します。若い方 高齢の方 感染症になりやすい方はエンタイビオがよいでしょう。小腸の潰瘍が酷い方にはエンタイビオより抗TNF-α抗体がよいでしょう。妊婦さんにも多分不都合なく使用でき 授乳も多分支障ありません。副作用は皮疹 関節痛 副鼻腔炎などです。