2020/9/24 ゼルヤンツ潰瘍性大腸炎インターネットシンポジウム

杏林大学医学部 消化器内科学 教授 久松 理一先生 講演

最近の潰瘍性大腸炎におけるゼルヤンツの位置づけ

~with コロナ時代を迎えて~

ゼルヤンツは症例によっては効果が早いのが特徴で投与3日後から症状が改善しよくなったと実感できる方もいらっしゃいます。また経口剤なのでゼルヤンツを投与中止すると8週以内に再燃してきます。抗TNF-α抗体の効果がなくなった患者さんにも少ない量の2錠(10㎎/日)で効果がでる場合もあります。副作用はやはり帯状疱疹が高齢者に多くて 血栓症は多くはありませんが 以前血栓の既往があったり他の病気を多くもっているなど他の病気の多い患者さんに起こりやすいようです。副作用は他のバイオ製剤よりも多いので経過観察中にカルプロテクチンやLRGなどのバイオマーカーが正常値になれば減量(4錠→2錠)したほうがよいでしょう。このお薬の適した患者さんは 早く治すことが必要で、点滴治療をしたりする時間がとれない多忙なかたです。