2020/9/28 LRG インターネットライブセミナー

バイオマーカーを活用したIBD診療の最適化 ~新規バイオマーカーLRGの登場を踏まえて

慶應義塾大学医学部 内科学(消化器)教授 金井 隆典 先生

 

金井先生が新規バイオマーカーLRGの炎症性腸疾患における使用方法を解説してくれました。潰瘍性大腸炎において、LRGはCRPより鋭敏な炎症のマーカーで、粘膜治癒とともに炎症の活動性も反映できます。但し粘膜治癒は便で測定するカルプロテクチンの方がより鋭敏です。同じ患者さんで数ヶ月毎に測定(保険診療では基本的に3ヶ月ごと)することにより再燃の予測を臨床症状が出る前にできます。この値が上昇したら数ヶ月後に再燃しそうなのでその時点で内視鏡検査などを行い 再燃の兆候があれば治療を強化したほうがよいでしょう。LRGが正常値を続けていれば粘膜もきれいと思われます。LRGは採血で評価できる点が便中カルプロテクチンより有用です。