2021/10/23 Humira IBD forum 2021 in Tokyo

小児潰瘍性大腸炎治療の課題とヒュミラの有用性

上記の演題で 宮城県立こども病院 副院長の虻川 大樹 先生が講演してくれました。

炎症性腸疾患(IBD, 主として潰瘍性大腸炎 クローン病)の発症のピークは15~30歳でIBDの5~10%が小児思春期に発症します。日本では潰瘍性大腸炎の約6%、クローン病の約11%が16歳以下です。小児のIBD罹患率は特にアジアで上昇傾向です。10歳をすぎると発症率が増加します。小児の潰瘍性大腸炎は全大腸型が多く(約50%) 重症化し易く(20%)手術率が高いのが特徴です。小児潰瘍性大腸炎患者さんにステロイドを投与すると約45%がステイロド依存症になります。成長期と重なるのでステロイド依存例を作らないようにしなければなりません。小児炎症性腸疾患患者さんはQOLの著しい低下が問題でその治療には他職種の連携が大切です。またレミケード単独の投与は小児でリンパ増殖性疾患や悪性腫瘍を増加させないこと証明されたので今後生物学的製剤の使用は増加すると思われます