2021/10/29 Crohn’s disease WEB Symposium

クローン病におけるエンタイビオの治療最大化について

 

佐賀大学 江崎先生、福岡大学 平井先生、兵庫医科大学 渡辺先生 札幌医科大学 仲瀬先生がクローン病におけるエンタイビオの使い方を討論してくれました。

 

クローン病には進行の早い症例がかなり多く存在します。そのためいろいろな手法(大腸カメラ MRE CT, エコー。小腸カプセル内視鏡、LRG FCPなど)を用いてモニタリングすることが大切です。常時継続してモニタリングすると しない場合に比べて だんだん予後に差がついてきます。想定外の入院 手術が起こった時はモニタリング方法を振り返って再検討しなければなりません。クローン病に対するエンタイビオの効果は治験でも実臨床でもバイオ未使用例のほうがより効果的です。副作用では感染症 悪性腫瘍の発生はプラセボと相違ありません。腸管外合併症には効果ないことが多いです。炎症が強くなくて 生活指導 栄養療法 5-ASA製剤 ステロイドで改善しない患者さんが良い適応です。イムラン不耐例、瘻孔 膿瘍がない Albが高値 大腸病変が主体 などもエンタイビオの適応となります。エンタイビオで効果がなければ抗TNF-α抗体(レミケード ヒュミラ)を投与します。発熱 体重減少がある場合は最初から抗TNF-α抗体投与がよいでしょう。