2021/10/7 Takeda IBD全国Webセミナー

べトリズマブ(エンタイビオ)が変えたクローン病の内科治療

 

大堀IBDクリニックの院長に就任された吉村直樹先生がクローン病におけるエンタイビオの使用方法を解説してくれました。

クローン病になると約半数の方に就業に影響がでて正社員の方は半数以下です。失業したり就職を希望しなかったりで約30%の患者さんが仕事をしていません。(これは少し前 平成18年ごろの統計です)クローン病治療のおけるエンタイビオのベストユースは他の生物学的製剤を使用していない中等症外来(CDAI<300)患者さんで 副作用が少ないので 高齢の患者さんや 癌があった または癌がある方にも最適です。5-ASA不耐症例にもよいでしょう。イムランの併用は必要ありません。エンタイビオは白血球の腸管への遊走を阻害する、長期に効果が維持できる 副作用が少ないなどの利点があります。重症症例に使用する場合はブデソニドなどの併用、前投与などが必要です。可能なら、0,2,6週に投与し次の14週まで粘って効果判定するとよいでしょう。複雑痔瘻には不向きですが単純な痔瘻なら効果があります。