2021/11/16 インターネットライブセミナー

IBD患者における新型コロナワクチン接種の現状と課題 兵庫医科大学 渡辺 憲治先生

 

分子標的薬(レミケード ヒュミラ シンポニー ステラーラ エンタイビオ ゼルヤンツ)で治療を受けている最中に新型コロナに感染しても重症化しません。逆に重症化のリスクが下がります 特にゼルヤンツは質の高い研究でそのことが証明されています。お薬のリスク<潰瘍性大腸炎 クローン病の活動性のリスク

お薬でキチンと治療することが新型コロナ感染に対する最も重要な備えになります。それとワクチンは最低2回受けることが大切です。お薬の種類によりワクチン接種後の抗体価の上昇は少し異なります。例えば抗体価の高い順は ステラーラ>レミケード>レミケード+イムランですが感染予防には十分上昇しています。感染自体を防ぐには抗体価がより高い方がよいですが抗体価が低下しても重症化は防ぐことができます。潰瘍性大腸炎、クローン病で使用しているお薬の中で新型コロナワクチン予防接種の際に休薬が必要なお薬はないようです。新型コロナワクチンの副反応に下痢も少なからずあります。免疫調節薬を服用している患者さんのほうが副反応は少ない傾向です。高齢+男性+免疫調節薬服用が抗体価が上昇しにくいようです。