2021/11/5 JDDW Evening Seminar

クローン病治療におけるステラーラの使用方法を 東邦大学医療センター佐倉病院 教授 松岡先生が講演してくれました。

 

クローン病は症状がなくても進行する病気ですが治療により Deep remission: CDAI<150 , CDEIS<4 深い潰瘍がない ステロイドを2ヶ月以上使用していない

を達成すると病気の進行を食い止めることができます。腸管変形のない早期のクローン病にバイオ製剤はより効果があります。ステラーラは最初に投与するバイオ製剤としてはレミケード ヒュミラ エンタイビオと効果は同等です。1剤目の効果が減弱した2剤目としても有効です。臨床背景からステラーラが有効かどうかの予測は困難です。投与継続により徐々に効果が出てくる症例もいます。レミケード ヒュミラで効果がなかった痔瘻の症例にたいし30%~40%程度有効です。寛解維持できればアザチオプリンや5-ASA製剤の併用は必要ありません。安全性 利便性に優れています。症状が激しい重症例には投与しないほうがよいでしょう。投与後2週目に再来していただき症状の改善が不十分ならステロイドを併用します。すでにイムランを服用している患者さんには寛解になったら相談して中止することも可能です。