2021/12/13 ヒュミラ Internet Live Seminar

「クローン病の治療目標の変遷とTNF阻害治療薬の最適化」

東京慈恵会医科大学 教授 猿田先生

 

「潰瘍性大腸炎治療におけるTNF阻害薬の可能性

~アダリムマブ(ヒュミラ)の新たな用法用量を踏まえて~」

浜松医科大学 教授 杉本先生

 

以上の演題で講演してくださいました。

 

クローン病では潰瘍性大腸に比べて食事の制限 仕事の制限がさらに厳しくなる。肛門病変は欧米人(25%程度)より日本人(45%程度)の方が多い。レミケードとヒュミラではクローン病の治療において抗薬剤抗体の産生が単独投与でもイムランの併用でも同程度である。またバイオマーカーとしてCRPは有用でありCRPが高い群(>0.7)は正常群よりも入院する率が高いことなどが理解できました。

潰瘍性大腸炎においてはメカニズムから考えると

Th1優位:抗TNFα抗体(レミケード ヒュミラ シンポニー)、タクロリムス

Th17優位:ステラーラ、ゼルヤンツ

Th2優位:ステロイド+エンタイビオ

が有効と推察できますが 実臨床では疾患活動性に合わせてバイオ製剤を選択しています。ヒュミラは効果減弱の際に増量投与が可能となりました。40㎎毎週と80㎎隔週の投与方法で血中トラフ濃度は同程度ですが抗薬剤抗体の産生は40㎎毎週の方が低いようです。症状は寛解でも内視鏡で炎症があれば増量してもよいでしょう