2021/12/15 Ulcerative Colitis Web Seminar

T2TによるUC(潰瘍性大腸炎)免疫修飾的治療の最適化

上記の演題で滋賀医科大 教授 安藤 朗 先生が司会をして兵庫医科大学 渡辺 憲治先生が講演してくれました。

潰瘍性大腸炎患者、クローン病患者さんを診療している最中に 想定外の入院 手術に至った時はその原因をよく研究して次に生かすことが大切です。潰瘍性大腸炎にたいするエンタイビオの効果は緩徐で臨床寛解までの平均日数は150日です。2次無効:20%(2年) 海外のデータでは2次無効:潰瘍性大腸炎:40% クローン病:60%です。軽症の症例に適応があり副作用:皮疹 関節痛です。ゼルヤンツは経口薬(低分子化合物)であるので休薬しやすいのが利点ですが休薬すると50%で再燃します。再投与で90%有効です。投与前に生物学的製剤投与していてもゼルヤンツはあまり効果が低下しません。潰瘍性大腸炎重症例にプログラフを投与し 2ヶ月投与後の維持治療にエンタイビオ、ステラーラが使用される場合がありますがステラーラのほうが維持効果は高いです。血中薬物濃度が高値であるとより有効になりますが疾患活動性が高いとお薬のクリアランスが高くなりますので治療のターゲットを決め、便中カルプロテクチン、LRGなどのバイオマーカーを利用して お薬を疾患活動性が低いうちに投与することが大切です