2021/12/6 Ulcerative Colitis Web Seminar

潰瘍性大腸炎の長期治療戦略

~Biologics時代の難治例の考え方とUstekinumab(ステラーラ)の役割~

 

上記の演題で 札幌厚生病院の本谷 聡先生が講演してくれました。

 

潰瘍性大腸炎治療において抗TNFα抗体(レミケード、ヒュミラ、シンポニー)全く効果がない(1次無効)患者さんが約40%以上存在します。また長期の寛解維持率もレミケードで投与開始から5年たつと全体の30%程度 ヒュミラも全体の25%程度です。投与開始時に効果があった患者さんでもレミケードで4年たつと寛解維持できているのは50% ヒュミラで60%程度です。抗TNFα抗体(レミケード、ヒュミラ、シンポニー)による炎症性腸疾患に対する有効性は潰瘍性大腸炎よりクローン病の方が高いです。クローン病の寛解維持に必要な抗TNFα抗体のトラフ濃度:1~5ですが潰瘍性大腸炎では>5が必要です。これらの経験からすると潰瘍性大腸炎の病態制御にはTNFαの制御だけでは不十分、多彩なサイトカインが関与している疾病のようです。ステラーラ、エンタイビオのNew Bioの特徴は一度寛解導入できればその後の維持効果が抗TNFα抗体より高い点です。2次無効もエンタイビオよりレミケードの方が多いようです。エンタイビオはPSL依存性で活動性が低い症例に有効です。ステラーラはレミケード、ヒュミラ、シンポニーの効果減弱例に有効ですがエンタイビオが無効になった後に投与しても効果があります。