2021/2/27 IBD Web forum
IBD診療における新規バイオマーカーの活用
上記の演題で大阪大学の新崎 信一郎先生が新規バイオマーカーの講演してくれました。潰瘍性大腸炎 クローン病の再燃を腹痛 下痢 下血 血便などの症状がでる以前に発見するためにバイオマーカーは活用されますが、どのバイオマーカーを使用するのが適切かは個々人で異なります。便中カルプロテクチン(FCP)は好中球細胞質のタンパク質で炎症により壊れて放出されます。FCP<100であれば粘膜治癒を達成していると考えられます。小腸病変の感度は低く定性検査です。便潜血も粘膜治癒を反映しますが擬陽性が多いのが欠点です。LRGは好中球 マクロファージ 肝臓 腸管上皮などで産生され腸管の炎症以外に肺がん 膵癌 卵巣癌などの腺癌で上昇します。LRGの良い点①CRPは正常だが炎症の活動性が疑われる時 例えば CRP正常値のさいの潰瘍性大腸炎のモニタリング ②FCPより定量性が高く 炎症の活動性を評価できる ③クローン病小腸病変のモニタリング 数値の減少度で評価します