2021/2/9 Ulcerative Colitis Web Seminar

潰瘍性大腸炎治療の実際

-コロナ禍の留意点を踏まえて-

福岡大学医学部 消化器内科学講座 主任教授 平井 郁仁先生 講演

 

福岡大学の平井先生が潰瘍性大腸炎治療におけるステラーラの使い方を教えてくれました。

潰瘍性大腸炎治療では5-ASA製剤(ペンタサ アサコール リアルダなど)を使用しますがそれで効果がない時はステロイドを使用します ステロイドは初めて投与した患者さんには短期的には非常によく効きますが、以後ずっと調子よい患者さんは全体の1/3です。2/3の患者さんには他の治療が必要となります。ステロイドの効果がなくなり、または効果がなくて 下痢 下血 血便 腹痛などの症状がある患者さんには現在7種類の分子標的薬と白血球除去療法が使用できます。その中でステラーラが他のお薬と同様に効果があり副作用も少ないです。基本的には維持治療の場合12週毎の投与ですがレミケードなどで効かなくなった患者さんには8週毎の投与がよいです。またいろいろな分子標的薬で効果がなかった患者さんにも有効なことがあります。重症で栄養状態の悪い症例には効果が落ちます。非常に症状が重い(劇症例)、効果なければ手術をしなければならなくなるような患者さんにはレミケードまたはプログラフの投与がよいでしょう。またそのような患者さんに最初にゼルヤンツで治療して効果があったら維持治療はステラーラ エンタイビオを投与する方法もあります