2021/4/16レクタブル 日本消化器病学会 ランチョンセミナー

潰瘍性大腸炎治療の最適化をめざして

銀座セントラルクリニック 院長 鈴木 康夫先生 講演

 

2021/4月に銀座で開業された鈴木先生が潰瘍性大腸炎におけるレクタブルの使用方法を教えてくれました。潰瘍性大腸炎患者は発症から年月を経て高齢化が進み また高齢発症患者さんの増加と高齢発症の難治例が増加しています。潰瘍性大腸炎の治療には病態把握が大切です。病態=病型×重症度×病勢×再燃様式 これらのことを踏まえて治療方法を選択します。直腸病変は通常の粘血便 腹痛などの症状に加え 残便感 ガスだけでる しぶり腹などのいろいろ不快な症状が出やすい病型です。レクタブルは肛門から挿入して投与する注腸製剤です 従来の注腸製剤と異なり挿入も簡単でフォーム剤(泡状)であるので漏れにくいのが特徴です。また副作用の少ないステロイドですので粘膜治癒率が高い(よく治る)です。レクタブルを使用すると良い患者さんは直腸炎に伴う症状が強い、内視鏡的に高度の直腸病変がある 他の治療をしても直腸に病変が残存する 等です。またレクタブルだけで治りが悪いときは レクタブルは持ち運びが簡単なので職場のトイレなどでも使用可能ですので 昼にレクタブル 夜にペンタサ注腸などのコンビネーションで治療するとよいでしょう。