2021/5/12 Crohn’s Disease Expert Web Meeting
導入から長期寛解維持を見据えた治療に必要な、BIOの特性を考える
上記の内容で 東邦大学の松岡先生が司会をして 札幌徳洲会病院の伊藤 貴博先生と 富山県立中央病院の松田 耕一郎先生が自験例のデータを示したうえで討論してくれました。クローン病は進行性の病気のため 内科治療は最も有効なタイミングがあり、これを逃さないように留意します。ステラーラのクローン病治療のおける特徴は効果発現が緩慢(しかし投与後2年ぐらいまで効果がよくなってくる)であるが 2次無効と副作用が少ないので長期寛解を維持できる(投与開始3年以後投与中止になる患者さんはとても少ない)ところです。投与開始後効果が不十分ならプレドニン ゼンタコートを併用して半年後程度に治療継続するかを判定する。CRP<3ならばステラーラ単独でもよいが CRP=5,6ならば先に絶食、ステロイド投与などにより炎症をある程度沈めてからステラーラを投与します。 クローン病治療のさいのバイオ製剤の使いわけですが 発熱 出血 激しい肛門病変はレミケード それ以外で中等症~重症はステラーラ 中等症~軽症はエンタイビオ 自己注射希望の方はヒュミラ 高齢で癌がある患者さんはエンタイビオ 軽い痔瘻ならステラーラも効果があります。