2021/5/19 Ulcerative Colitis Web Seminar

岩手医科大学 松本先生のご司会で臨床面を埼玉医科大学総合医療センターの加藤先生、基礎の面を札幌医科大学の仲瀬先生が講演してくれました。潰瘍性大腸炎の治療の基本は5-ASA製剤(ペンタサ リアルダ アサコール)をまずはしっかり使うことですが5-ASA製剤の利点は 副作用が少ない、長期服用で発癌抑制、妊娠 出産 授乳中でも使用可能、コロナ渦でも投与可能などですが寛解の長期維持にはアドヒアランス向上が必要です。ステロイド難治例に抗TNF-α抗体(レミケード ヒュミラ シンポニ-)を投与するとよく効く患者さんは70%(1次無効30%)、また投与して1年経つと60%の患者さんで効果が落ちてきます(2次無効)その時にはステラーラを投与すると有効です。ステラーラはステロイド抵抗性に関わるサイトカインをブロックしてくれます。ステラーラがよく効く患者さんは 外来診療可能でまだ他の生物学的製剤を投与する前の方が良いでしょう。イムラン、アザニンで寛解維持治療をしていたが再燃した患者さんも良い適応でステラーラにより寛解になったらイムラン、アザニンを中止します。