2021/8/17  フェインジェクトWEB講演会

炎症性腸疾患における貧血治療の考え方と鉄剤の使い方

 

上記の演題で 辻仲病院柏の葉 消化器内科部長 IBDセンター長 竹内 健 先生が講演してくれました。

 

炎症性腸疾患(クローン病 潰瘍性大腸炎)などの炎症がおこると人間の体は貧血になりやすくなっています。貧血の原因は 鉄欠乏 ビタミンB12不足 葉酸欠乏 薬剤 腎不全などです。炎症があるとフェリチンは上昇します。炎症が落ち着いて鉄が欠乏するとフェリチンが低下します。フェリチン>100 トランスフェリン<30の時は慢性炎症による鉄欠乏性貧血のことがあります。難治性の貧血 潰瘍性大腸炎、クローン病による慢性炎症が原因の貧血のときエリスロポイエチンが有効なことがあります。経口鉄剤は100mg以下がよいです 経口鉄剤投与で便中カルプロテクチンが上昇することがあります。濃度が高いと消化器症状などの副作用で服用できないことが多くなります。炎症が強いとフェインジェクトでも貧血が改善しないことがあるので潰瘍性大腸炎、クローン病自体の治療も貧血改善に重要です。