2021/9/10 Ulcerative Colitis Web Seminar
潰瘍性大腸炎の長期治療戦略
~モニタリングと治療の実際~
千葉大学の加藤 順先生が上記の演題で講演してくれました。
ステロイドは中等症以上の潰瘍性大腸炎患者に投与しますがこの使い方は他の病気と異なります。他の病気より最初の投与量が多くて必ず中止します。ステロイド投与をだらだら続けていると後からどんどん副作用がでてきて 以前は潰瘍性大腸炎になって10年以上たつと最も困ったことは病気による療養よりもステロイド合併症です。ステロイドの副作用で困るのが うつ イライラ 不安などの精神症状、またステロイドの減量速度が早いと関節痛がでてきます。臨床症状で粘膜の状態が大体推測できますが治療が遅れる場合もあります。そのため他の方法でモニタリングしますが 便潜血は痔があるからといって陽性には意外になりません。便カルプロテクチンが陰性なら粘膜治癒と推定できます。LRGはクローン病小腸病変の評価に有用です。ステラーラの潰瘍性大腸炎治療における特徴は 一度効果が出たら効果が維持できる、ゆっくり効いてくる 利便性が高い です