2022/2/15 ゼルヤンツ潰瘍性大腸炎適正使用講演会
難治性潰瘍性大腸炎内科治療の現状と問題点
ゼルヤンツのBest Useについて
上記の演題 大阪医科薬科大学 第二内科 専門教授 中村 志郎先生がご講演され、九州のエキスパート 鹿児島大学の上村先生 宮崎大学の芦塚先生 鮫島病院の西俣先生 今村総合病院の小野先生がパネルディスカッションされました。
ゼルヤンツは外来中等症でステロイド30mg~40mgで治療しても効果がないステロイド抵抗例、または新型コロナ感染症の罹患が心配、ステロイドの合併症が懸念される(糖尿病や緑内障など)患者さんで病状の進展が比較的早い症例などが良い適応です。特にゼルヤンツを代表とするJAK阻害薬は海外では新型コロナ感染症治療薬としても使用されているのでステロイドの代替療法として使用可能です。入院が必要な重症例では食事ができないような患者さんは中心静脈栄養+プログラフ 食事ができる程度であればレミケードがよいでしょう。ゼルヤンツを4錠/日(20mg)より2錠に減量すると30%~40%程度再燃しますが4錠に戻すと海外では50% 日本の実臨床では2/3から3/4またよく効きます(再寛解導入) ですので 4錠で寛解導入でき8週が過ぎたら半年までひっぱり便中カルプロテクチン、便潜血、または大腸カメラで粘膜治癒を確認してから2錠に減量するとよいでしょう。