2022/2/5 第3回 九州IBD Circle

CDの癌化 ~現状と早期診断~

上記の演題で産業医科大学の芳川先生が司会をされ のざき消化器IBDクリニックの野崎先生が講演してくれました。

 

クローン病の大腸癌発生率は潰瘍性大腸炎と同程度(発症後30年で約8%程度)です、外人のクローン病の発がんは右側大腸(回盲部、上行結腸など):80% ですが 日本人は直腸 肛門に多く 小腸では80%が回腸です。痔瘻癌は その多くは深部痔瘻から発生し 罹病期間は長く(24年)痔瘻の期間も長く(17年) 強い痛みやコロイド用の分泌物、固いのが臨床での特徴です。肛門や肛門周囲の病変部に発赤や硬化を認めます。見つかったときは腫瘍マーカーの上昇を伴い予後が悪いです。肛門病変を10年以上有するクローン病患者さんに毎年癌のサーベイランス(複数回の生検)を行っても残念ながら発見できることは少数ですが 見つかった場合は早期:Stage I, IIで見つかります。(予後が良くなります)

クローン病痔瘻の長期経過例 特に10年以上コントロール不良の場合は深部痔瘻よりの癌化に注意が特に必要です。