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IBDと妊娠

上記の演題で 防衛医科大学校の穂刈 量太 先生が講演してくれました。

 

お母さんが潰瘍性大腸炎 クローン病であっても赤ちゃんの奇形には影響ありませんが赤ちゃんの成長(胎児毒性)には影響する場合があります。病気のコントロールが悪く、活動性が高いと 早産 低体重での出生 帝王切開のリスクが上がります 催奇性は妊娠2ヶ月を避ければ自然奇形率(3~5%)を上回ることはありません、生物学的製剤はこの点については問題なく使用できます。ゼルヤンツは 能書上は禁忌となっていますがヒトの疫学テータが少なくよくわかりません。妊娠すると漠然とお薬が赤ちゃんによくないと思ってしまい 内服薬の服薬低下(特にペンタサ アサコール リアルダ)が医師の予想以上に大きくなっています。この結果 妊娠中の再発と妊娠転帰に悪い影響がでてきます。そのため妊娠前から 妊娠後の治療継続の必要性をよく患者さんと話し合っておくことが重要です。ステロイドも妊娠中使用可能ですが母親が糖尿病を発症すると赤ちゃんが低体重児になるので糖尿病・血糖コントロールが大切です。