20220515 日本消化器内視鏡学会 ランチョンセミナー
兵庫医科大学の渡辺 憲治 先生が内視鏡に則した話題のヒュミラの潰瘍性大腸炎患者さんへの使用方法を講演してくれました。
潰瘍性大腸炎と区別しにくい病態としてクローン病の初期病変や家族性地中海熱などがあります。便中カルプロテクチンやLRGを利用して内視鏡試行するベストタイミングを見つけます。潰瘍性大腸炎に関連した癌病変の早期発見のためにはNBIやインジゴカルミン散布を用います。粘膜治癒を目指すには薬物の血中濃度上昇が必要ですが 抗TNFα抗体は抗薬物抗体の出現のため血中濃度が低下し効果減弱するので 強化治療(増量 短縮)と平行してイムランの用量調節(追加 増量)をしたほうがよいでしょう。可能なら6-TGNを測定して(保険適応外)用量調節がするほうがより効果的です。ヒュミラは効果減弱のさい2021年より増量または短縮投与が可能になりました。血中濃度が低下した時に抗薬物抗体が産生されるので治療強化のする場合は増量より短縮投与のほうがよいです。アドヒアランスも短縮投与のほうがよいようです。