2022/6/6 Crohn’s Disease Deep Dive

浜松医科大学 内科学第一講座 教授 杉本 健 先生

 

日本人のクローン病の7割は肛門病変を有し 肛門病変から診断が確定する場合もあります、クローン病における治療目標は粘膜治癒です 粘膜治癒を達成できると疾患活動性が低下し 入院が減って 手術を回避できるからです。文献における粘膜治癒率の比較ではレミケード30% ヒュミラ30% ステラーラ20% エンタイビオ10%です ただし患者背景が異なり レミケードは全員バイオ未使用の患者さんが対象ですが ヒュミラ ステラーラ エンタイビオはバイオ経験のある患者さんの割合が40%程度占めています、小腸(回盲部)の粘膜治癒率はレミケード>ヒュミラ>ステラーラ、大腸(上行結腸)ヒュミラ>レミケード>ステラーラです。日本人のクローン病でヒュミラの治療開始3年目の継続率は約60%です。抗TNFα抗体(レミケード ヒュミラ)の粘膜治癒率は結腸:80%、小腸:36%です。ヒュミラ3年目粘膜治癒率:大腸;54%、小腸;44%です。クローン病の予後に重要なのは小腸病変ですがそのモニタリングには小腸カプセル内視鏡、ダブルバルーン小腸内視鏡、MRE、腹部エコーなどを用います。クローン病の小腸病変は症状がなくても活動性のある場合がしばしばあり、腹痛や腸閉塞症状で発見された小腸癌は予後が悪いです