2022/7/13 IBD最新情報Webセミナー
コロナ渦におけるIBD治療の現状
~国内外のデータを踏まえて~
以上の演題で北里大学北里研究所病院の日比 紀文 先生 東京医科歯科大学の渡辺 守先生が司会をされ 札幌医科大学の仲瀬 裕志 先生 杏林大学の久松 理一 先生が討論されました。
新型コロナウィルス感染症において ゼルヤンツやエンタイビオの使用は重症化のリスクになりません。日本人においてはチオプリン ステロイドの使用、加齢 肥満が重症化のリスクになります。抗TNFα抗体やジセレカは新型コロナ感染中に継続してもコロナ感染症の病勢は悪化しないようです。クローン病 潰瘍性大腸炎患者さんも予防接種を受ければ 感染 重症化のリスクは一般の方と変わりありません。
ステロイド投与中は免疫が抑制されるのでIGRA(結核の感染を調べる検査)が偽陰性になることがあります。バイオ製剤投与前にIGRAなどで結核感染を確認することは必須で年1回程度で経過観察したほうがよいでしょう。
癌の既往があるIBD患者さんに新たにイムランを併用しても 新たな発がんのリスクは上昇しません。バイオ製剤も 癌の既往がある患者さんに投与しても 新たな癌が出現しやすくなったり 既往の癌を再発しやすくすることはありません。