2023/1/16 スキリージ インターネットライブセミナー

選択的IL-23p19阻害薬スキリージの作用機序を紐解く

滋賀医科大学医学部 消化器内科 教授 安藤 朗 先生

 

クローン病はTh1細胞 Th17細胞が主の病態 潰瘍性大腸炎はTh1細胞 Th2細胞 Th17細胞が主の病態

TNFαは炎症・自然免疫を惹起し獲得免疫の準備もします。TNFαは細胞膜表面に存在する膜型TNFαが炎症反応の促進に重要ですが抗TNFα抗体(レミケード ヒュミラ)は膜型TNFαを抑えることによりヘルパーTリンパ球の持続的活性化を抑制します。

抗TNFα抗体はクローン病にとても有効ですが2次無効の出現と 2剤目 3剤目に使用するお薬の有効性が低下するのが問題点です。抗TNFα抗体を投与してもIL23が有効な細胞が残っているのでスキリージは2剤目に投与しても効果が落ちないのではと推測されます。

発症から2年以内で手術を受けていないクローン病を早期クローン病と称します。クローン病が慢性化し進行すると周りの脂肪が炎症を起こすfat rappingという現象も起こってきます。この現象は特に小腸に目立ちます。小腸ではお薬の有効性が低下する原因かもしれません。Fat rappingが起こる前に治療した方がお薬はよく効きます。

ステラーラ エンタイビオは早期クローン病のほうがより有効です。バイオ製剤は導入期の血中濃度が高い方がより効果がありますのでそのようにする工夫が大切です。スキリージは投与後12週で70%のクローン病患者さんに症状の改善をもたらします。