2023/9/7 スキリージ インターネットライブセミナー
クローン病に対する選択的IL-23阻害剤スキリージの治療戦略
-実臨床の経験を踏まえて-
浜松労災病院 顧問 花井 洋行 先生がご司会され 浜松医科大学 内科学第一講座 教授 杉本 健 先生がご講演されました
クローン病はTh1細胞、マクロファージ、樹状細胞の活性化が主たる病態といわれています。
IL12はTNFαを誘導します。一方Th17系ではIL6がIL23を誘導します。スキリージはクローン病に対して 症状増悪するたびに投与しても有効率 維持率が高いです。ステラーラはIL12とIL23を抑制します。スキリージはIL23のみを抑制します。スキリージはステラーラよりIL23をもっと効率的に抑えることができます。IL12を抑える意義は 再燃の前にIL12は上昇するので 寛解期に IL12を抑制していると再燃を防ぐことができるかもしれません。小腸にはIL23陽性細胞が多く IL23を抑えると小腸の繊維化を抑制できるかもしれません。またIL23を制御すると小腸の微絨毛が伸長してきます。クローン病におけるスキリージの最も適した患者さんは 小腸術後の狭窄しそうな方です。