2024/4/22 Crohn’s Disease Web Seminar

クローン病の治療強化戦略を再考する

~長期寛解を目指して~

銀座セントラルクリニック 院長 鈴木 康夫 先生がご司会され 札幌厚生病院 IBDセンター 副院長 兼 IBDセンター長 本谷 聡 先生がご講演されました

 

クローン病の治療目標は臨床症状の早期コントロールと粘膜治癒を長期間維持することです。臨床寛解と内視鏡寛解と機能的寛解の3つを達成することが必要です。

早期に治療介入し、抗原性を制御しながら 用量増加などで治療を工夫しながら維持投与を継続していくことが大切です。

治療開始時にクローン病の内視鏡評価の方法:SES-CD≧16の患者さんはバイオマーカーなどを利用して積極的にバイオ製剤を増量したほうがよいというデータがあります。

ステラーラは寛解導入できたら80%以上の患者さんが長期に維持できます。病状が進行しない前に早めに治療を開始した方が奏功します。

リンヴォックはスキリージ不応例、痔瘻にも有効である場合があります。

スキリージは炎症が高度の時にもIL-23を抑制でき 抗TNFα抗体に準ずる抗炎症効果を有します。CDAI≧300の重症よりの中等症クローン病患者さんにも有効です。ヒュミラ不応→ステラーラ不応→スキリージ投与で寛解導入できた患者さんを経験しています。