2025/2/3 Kyorin Web Seminar
IBD診療Up-To-Date 潰瘍性大腸炎
東京慈恵会医科大学付属柏病院 消化器・肝臓内科 診療部長 内山 幹 先生が5-ASA 製剤の最近の話題について講演してくれました。
リアルダは全大腸型で排便回数が4回以上 Bristol scaleで5以上(軟便以上)になると溶けずに排泄されることが多くなってきます。
不溶排泄率はアサコールよりリアルダのほうが大腸内滞在時間(便回数)の影響を受けやすいです。
不溶排泄率を減らすために 大腸内のPHを上昇させる目的でプロトンポンプ阻害薬(ネキシウム、パリエットなど)を併用すると血便や便回数が減少するとの報告があります。
先発薬品と後発薬品ではその効果が非類似のことがあります。アサコールの後発品は調べてみると大腸内での溶出性がアサコールより劣っています。アサコールをその後発品に変更すると病勢変化の可能性があります。
ペンタサ4g/日で再燃したときにサラゾピリン4g/日追加すると70%が寛解になります。また注腸製剤を併用すると血便消失が早くなり 右側大腸の内視鏡所見が改善することもあります。