2020/10/10 ヒュミラInternet Live Seminar
クローン病の肛門病変に対するBio治療の最適化を考える会
クローン病治療において肛門病変の治療は大変重要で避けて通れないものです。今回は内科と外科 特に肛門が専門の外科の先生がクローン病肛門病変について議論しました。日本人ではクローン病の患者さんのうち60%以上のかたが肛門病変を持ってます。クローン病の専門施設に通う患者さんは80%以上の方が肛門病変の治療も行っています。肛門病変のあるクローン病患者さんは病気が進行しやすく瘻孔などを作るため 以前は20年たつと30%程度の患者さんが人工肛門になっていました。肛門病変にもっとも効果がある内科治療は抗TNF-α抗体(レミケード、ヒュミラ)で以下ステラーラ エンタイビオ イムランです。クローン病の痔瘻は根治術では半数が再発し根治術を繰り返すと肛門機能が低下するので シートン法でチューブを入れてレミケードまたはヒュミラを投与するとよいです。また肛門がだんだん狭くなり狭窄してくる場合がありますがこれにはレミケード、ヒュミラは無効で、ブジーで定期的に広げなければなりません。また肛門病変、痔瘻は将来 癌の発生が懸念されます。痔瘻癌は経過が悪く 早期に発見しにくのでCTやMRIなどの画像検査もしますが 痔瘻ができて、特に複雑な痔瘻ができ10年以上経ったら 毎年癌ができていないか 麻酔をかけて生検するサーベイランスをしたほうがよいでしょう。