2021/9/7 Crohn’s disease Hybrid Web Seminar
最新データから読み解くウステキヌマブ(ステラーラ)の可能性
上記の演題で岩手医科大学の松本先生が司会を務め 東京医科歯科大学の藤井俊光先生が講演してくれました。
クローン病の小腸病変は症状がでにくい 検査しにくい 治りにくいと困ったものです。LRGは小腸病変の血清マーカーとして役立ちます(cut off ; 13.6) クローン病小腸病変の画像評価では腹部エコー、MRE, CTEの精度はほぼかわりません。抗TNF-α抗体(レミケード、ヒュミラ)の大腸病変 小腸病変に対する効果はそれぞれ約80%、約40%です。小腸病変を治すためにはバイオ製剤の血中濃度をより高値にする必要があります。粘膜治癒とtrans mural healing(CT, MRI、エコーなどの検査で腸管全層で炎症がない)を達成すると将来、腹部手術を受けにくくなります。バイオ製剤(レミケード ヒュミラ ステラーラ エンタイビオ)をよく効かせるためには それぞれの薬剤の特性をしっかり踏まえたうえで適切な時期に適切な薬剤を使用することが大切です。クローン病は慢性進行性の病気なので効果が長期にあっても休薬しないほうがよいでしょう クローン病のおけるステラーラの使い方は中等症 単純痔瘻の患者さんです。腸管外合併症にも有用で 一度効果がでたら長期に安定した効果を発揮します。重症や複雑痔瘻の患者さんはレミケードがよいでしょう