2022/8/4 ゼルヤンツ潰瘍性大腸炎Web講演会from愛知

潰瘍性大腸炎におけるTofacitinibの有用性

東京医科歯科大学 臨床試験管理センター 准教授 長堀 正和 先生

上記の演題で 名古屋大学 消化器内科 講師 中村 正直 先生がご司会され 長堀先生が講演し その後

Expertに聞く、ゼルヤンツのBest useについて

と題して ほしの内科クリニック 院長 星野 洋 先生が加わって パネルディスカッションが行われました。

 

日本も加わった大規模治験のデータでは8週の有効率:50% 寛解率:40%です。メタアナリシスでは8週の有効率:60% 寛解率:30%です。6ヶ月の有効率:50%、寛解率:30%です、治験の長期成績では7年間の投与継続率:40%です。20mg→10mgに減量するさいに 内視鏡スコア:MES:1 抗TNFα抗体不応例は再燃しやすいです。副作用は20mg/日と10mg/日で差はありません。東アジア人はやはり帯状疱疹の副作用が多く10~15%発症しますが20mg/日と10mg/日でかわりありません。また投与初期に限らず投与が長期になってからも発症したりします。日本の市販後調査において副作用では やはり帯状疱疹(12%)次に脂質異常症(10%)が多く認められました。深部静脈血栓症 肺塞栓は報告されていません。実地臨床での印象も帯状疱疹は10%ぐらいに発症しますが重篤な例は少なくゼルヤンツ服用しながら抗ウィルス薬服用で加療できることが多いです。減量に関しては内視鏡でMES:0を確認してからが理想ですがLRG、便中カルプロテクチンなどのバイオマーカーで確認してもよいでしょう。