2022/8/8 Ulcerative Colitis全国Webセミナー
潰瘍性大腸炎における通常・拡大内視鏡による再燃予測と治療適正化
上記の演題で 慶應義塾大学 内視鏡センター 教授 緒方 晴彦 先生が司会をされ 旭川医科大学 代謝/消化器・血液腫瘍制御内科 教授 藤谷 幹浩 先生が講演してくれました。
潰瘍性大腸炎患者に大腸カメラで検査するさい 拡大内視鏡でさらに観察すると再燃が予測できます。臨床寛解でカメラで観察すると炎症が残っていることがありMES1:10% MES0:4%程度です 拡大内視鏡でVL:絨毛様粘膜 RA:規則的腺管配列と分類できます。通常観察:MES1+拡大:活動期ならば 粘膜的には活動期で、将来再燃する確率が高く治療介入が必要です MES1のみでも5-ASA製剤の増量 変更 局所製剤などの追加により加療すると予後が改善されます。MES1+拡大:寛解期ならば将来の再年率はMES0と同程度です。再燃年率:MES1:29%、MES0:14%ですが MES0+拡大:寛解期ならば5%まで減らすことができます。MES1の時の加療薬剤としては多くの場合症状がはげしくないので 副作用の少ないエンタイビオが適しています。潰瘍性大腸炎は症状が寛解になっても 過敏性腸症候群のように下痢回数だけ少なくならない患者さんがいらっしゃいますが粘膜回復のプロセスで神経系の回復が遅れているのかもしれません