2024/4/23 リンヴォック インターネットライブセミナー
Upadacitinib: Breaking new frontiers in CD and UC
四日市羽津医療センター 山本先生がご司会され University of Calgary;Prof. Remo Panaccioneが講演されました
JAKは4種類ありますが そのうちの2つがコンビになって炎症 免疫系に様々な役割を果たし、そのコンビネーションにより炎症 免疫の役割が異なります。
ゼルヤンツはJAK1,2,3を抑えます。ジセレカとリンヴォックはJAK1をより選択に阻害しますがりリンヴォックの方がジセレカよりJAK1阻害の効率がより高いようです。JAK阻害薬はJAK1の選択性が高いほど利益と不利益のバランスがよくなります
潰瘍性大腸炎において有効性を発揮する患者さんの割合はゼルヤンツはジセレカの2倍です。またゼルヤンツが無効の患者さんに次にリンヴォックを投与してもリンヴォックの有効率は低下しません。
潰瘍性大腸炎のステロイド難治例に対し最初にどの薬剤を投与するかは重症度で判断します。重症ならレミケードかリンヴォック。中等症ならステラーラかJAK阻害薬です。
クローン病ではリンヴォックは肛門病変において 裂孔と膿の排出を有する患者さんの半数程度に有効です。クローン病患者さんに最初にどの薬剤を投与するかは将来の予後不良リスクより判断します。小腸病変 痔瘻のある患者さんには抗TNFα抗体(レミケード ヒュミラ)です。レミケード ヒュミラの2次無効には腸管外合併症または痔瘻がある患者さんにはリンヴォックを投与します。それらがない患者さんにはスキリージを投与します。ゼルヤンツ ジセレカは大規模治験においてクローン病に対する有効性を示せませんでした。JAK1の選択性か薬物の用量が足りかなったのが原因かもしれません。